事例紹介 CASE

再生可能エネルギー発電所の設置には、その土地(用地)の開発工事に向けた
各種法令許認可の取得や、自治体との協議、周辺にお住まいの方々への説明など、
数々の準備が必要となります。
特に、大規模発電所建設プロジェクトの場合は、取得しなくてはならない用地や
関係する人たちの数も多く、数年単位での長期に渡り取り組むことも少なくありません。

RETRYは、発電所設置プロジェクトの実現に向け、これらの検討や交渉にねばり強く、真摯に取り組みます。

用地・許認可取得の例

  • 農地転用
    第1種農地転用
    のうちてんよう
    だいいっしゅのうちてんよう

    農地転用/第1種農地転用とは

    耕作放棄地等、農地に再生可能エネルギー発電設備を設置し、活用したい希望は多くあります。しかし、農地は国の農業振興の基盤として農地法により保護されており、発電所設置に向けては、「農地」を「農地以外の目的に転用」(=農地転用)する必要があります。
    中でも「第1種農地」は、
    ・集団農地(10ha以上)
    ・農業公共投資対象農地
    ・生産力の高い農地
    を指し、農業政策の観点から原則的として転用が認められていません。

    しかし、荒廃農地の解消と再生可能エネルギーの導入はいずれも国として推進しているところであり、適切な手続きを行い、許可を得ることで農地転用が可能となります。
    許認可者は、4haを超える場合、農林水産大臣です。

  • 農振除外 のうしんじょがい

    農振除外とは

    「農地転用」の前段階として必要になる手続きです。
    農林水産省が管轄する「農業地域振興制度(農業上の土地利用のゾーニング)」(農振法)において、都道府県が指定する「農業振興地域」内の農地(荒廃農地等)に再生可能エネルギー発電所の設置を計画したい場合、まずはこの「農振除外」の手続きを行い、次に、「農地転用許可制度」(農地法)によって農地転用の許可を得る必要があります。

  • 国道分筆
    (境界確認)
    こくどうぶんぴつ
    きょうかいかくにん

    国道分筆(境界確認)とは

    再生可能発電所の設置予定地に、公図に登記のない国道が含まれている場合があります。用地の状態が未確定であると、建設に必要な資金調達など金融機関との取引が難しくなるといった問題が生じますので、しかるべき測量を行い、国道部分の分筆(登記)を行う必要があります。

  • 道路・
    河川占用
    どうろ・
    かせんせんよう

    道路・河川占用とは

    再生可能エネルギー発電所の設置予定地においては、発電所と送電網をつなぐための電柱や電線を新たに建設する必要があります。こういった工作物が公共のものである道路や河川(水路)の上(上空を含む)にかかったり地下に埋設したりする場合、道路法・河川法に基づき、それらを「占用」して継続使用するため、道路管理者・河川管理者の許可を受ける必要があります。

  • 林地開発 りんちかいはつ

    林地開発とは

    保安林以外の森林(普通林)であっても、公益的機能を有しており、そのほとんどが都道府県知事の立てる「地域森林計画」の対象となっています。
    再生可能エネルギー発電設備の設置のため、これらの林地において1ha以上開発工事を行う場合には、都道府県知事の許認可が必要となります。許可にあたっては、災害の防止、水害の防止、水の確保、環境の保全の4つの要件を満たさなくてはなりません。

  • 地域合意形成 ちいきごういけいせい

    地域合意形成とは

    再生可能エネルギー発電所の設置にあたっては、用地(土地)に関わる直接的な関係者間の合意はもちろんのこと、周辺の住民の方など多くの方々に理解を得る必要があります。特に、発電所の設置により、景観が変わること、災害リスクへの不安、自然保護の観点等から、反対に合うことも少なくありません。再生可能エネルギー発電所設置計画の説明・協議に丁寧に取り組み、地域の理解や協力を得て、発電所のスムーズな建設・運営ができる環境を整えていくことが大切です。

お持ちの遊休地を太陽光など再生可能エネルギー発電所にして活用したいと考えている場合はもちろん、
FITを取得したものの開発段階で計画がストップしている案件やFITが失効してしまった案件等についても、
弊社の実績・強みを活かし、実現できる可能性があります。まずは一度お問い合わせください。

RETRYによる
高難易度案件の開発事例

旧ゴルフ場を太陽光発電所に
再生!【Iプロジェクト】

※写真はイメージです

Iプロジェクトは、出力規模20MWを超える大規模太陽光発電所です。
もともとゴルフ場として地域に親しまれていた場所で、用地面積は46haを超えるため、建設工事前の開発段階においても十分な準備が必要でした。
特に、太陽光発電所の設置時には、発電所でつくられた電気を地域の電力会社が有する送電網に届けるための接続工事(「系統連系」)をしなくてはなりませんが、本プロジェクトにおいては、発電所から電力会社の特別高圧送電線の接続点まで、約7kmに及ぶ「自営線」を敷設する必要がありました。

この自営線は、公道や私有地において、地下埋設や電柱を使っての架空線によって敷設しました。その長さから、3つの自治会の方々にプロジェクトの説明をし理解を得て、その上で地方自治体への河川占用・道路占用許可の取得を行いました。

RETRYの開発力の一つに、自社内測量チームの存在があります。本プロジェクトにおいてもその強みを発揮しました。
例えば、ゴルフ場の広大な用地は長い間「筆界未定地」であり、地番数が700にものぼるバラバラな土地でしたが、徹底した測量を行い、地番を整理して約200筆にまとめる作業を行いました。

開発業務にかかった時間は、約40ヶ月間。
その間、私たちは地方自治体や地域の関係者の方々への説明や話し合い、各種許認可の取得、測量業務など、信頼関係を築きながら取り組みました。

本プロジェクトはすでに完工し、運転を開始しています。
私たちが開発に携わった再生可能エネルギー発電所が、地域に受け入れられ、末長く電気を生み出していくことは、わたしたちのやりがいであり誇りです。

※写真はイメージです
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